観劇日記

観たものの忘備録的感想

ミュージカル『少女革命ウテナ』感想

※2018年3月のEvernote記事より移行

 

かしらかしら、ご存知かしら?

 


シブゲキにて、ミュージカル『少女革命ウテナ』を観てきました!
とてもとても楽しくて、興奮冷めやまぬうちにと思って感想ぽちぽち。以下、ネタバレを含むのでこれから観る予定の方はご注意を。

 


私は原作アニメのファンなのですが、正直言うと最初はすこし不安というか、大丈夫かな…みたいな、好きなものが2.5次化するとき特有のビクビク感がありました。「世界観を壊されたら…」「全然違う話かも…」「歌とか基本的なとこが辛かったらどうしよう…」等々、今思うとかなり失礼なことを心配していました。

 


めちゃめちゃ楽しかったです!!!すいませんでした!!!!

 


まず。入場して最初に目に入ったのが舞台のセット。四隅に!薔薇が!!各話タイトルのアレだ!!!この時点でテンション爆上げです\(^o^)/しかもこの薔薇、ちゃんとライトで回してくれるんですよ!!!完璧だわ。


そして幕が開いたら…か、影絵少女だあああ!!!影絵少女が観劇マナー教えてくれてるー!!!声かんわいい!!!てなって。


はい、もう物語始まる前に不安は吹っ飛びました。
いやほんと影絵少女すごい。まずシルエットが完璧。ちゃんとA子とB子。そしてひとつひとつのポーズがあの特有の人形感。声かわいい(二回目)。だがこちらのA子様とB子様、なんと影絵少女としてだけでなくその後もアンサンブルでほぼ出ずっぱり。


おふたりを含み、計4名のアンサンブルがいらっしゃったのですが、もうその効果が本当にすごかったです。
衣装も髪型も固定なのに、あのキャラ、このキャラに次から次へと変わっていく。そして、時には決闘場への扉になり。時には散る薔薇になり。なんてこった。演出がぜんぶアナログで、だからこそ伝わる熱があると思いました。アンサンブルさん達を組み合わせた演出の数々、これが無かったら正直ここまでアツく感動しなかったと思う。


これだけの演出を考えられた吉谷さんと、あらゆるモノ・キャラに展開されたアンサンブルさん達と、そう見えるよう演じて効果を成り立たせたキャストの皆様、私達を世界に入り込ませて下さったスタッフの方々に、心から拍手を送りたいです。これが一番の感想です。

 

 


以下、細かくつらつら。台詞はニュアンスです。

 


◎影絵少女の髪型がとにかくツボ!めっちゃかわいい。アホ毛。リボン。


◎若葉ちゃんのかわいさにも圧倒された。
あの難しい制服を綺麗に着こなしていた。


◎全キャラクターのシルエットが理想的で大歓喜


ウテナ様の声がカッコよくてでも女の子で、胸キュン。


◎アンシーの雰囲気はアニメ9割、劇場版1割、という風に感じた。


◎若葉ちゃんのラブレターソングの歌詞が原作通りでは!?懐かしい!!


◎絶対!運命!黙示録!!
鳥肌立った…


七実様がマジ七実様。エアギター最高です。
両手に木の枝を持って古典的にコソコソしてたの愛しい。
カーテンコールのおじぎの足クロスが麗しい。
まさか七実様に拍手を煽っていただける日がくるなんて…。取り巻きになりたい。


◎ミッキーのストップウォッチに新解釈ww


◎樹璃様のスタイルの良さにときめく。ヒール履いてないのに足が長くて、背中のシルエットも綺麗…。椅子の上に立ってる時、肘に添えた手が美しかった。(細かい)


◎幹編と樹璃編を同時進行するという神演出。


◎「奇跡を信じて、想いは届くと」「こんな私を、貴方はきっと憎んでいますよね」何度も繰り返されたこの台詞。そして最後の「憎んでいる。私の気持ちに気付きもしないのだから」。グッときた。
樹璃編は自分の中ですごく大切なので、丁寧に描写してくれてとても嬉しかった。


◎樹璃編中、ふとアンサンブルのおひとりが場面に加わった時、瞬時に「あ…瑠果だ」ってわかった。それがすごく印象に残ってる。なんでわかるんだろう、樹璃様との雰囲気とかなのかな。本当にすごい。


◎瑠果、枝織、梢の名前が出ないところが何だか良かった。説明ぽくならなくて。


◎「棺の中の少女」で人形を次から次へと渡していく演出、上手く言葉に出来ないんだけど、ウテナの本質な感じがした。


◎「棺の中の少女」もあんなに丁寧にやってくれると思わなかった。あれがないと西園寺と冬芽とウテナの関係性がまるきり変わるから嬉しかった。「開けないで。」


◎西園寺のバランスが完璧だった。ピエロで、でもカッコよくて、冬芽に勝てない、アンシーを歪に愛している、下衆なのに純粋なあの西園寺センパイだった。


◎カレー作ろうとし始めたから入れ替わったらどうしようかと思ったw
こういう一見なんでもないコメディパートが後々のシリアス展開に効いてくる感じ、ウテナらしくて好きです。


◎リアル「お茶吹いたw」をやって下さるウテナ様。めっちゃ上手に吹いてたww


◎冬芽様の胸から飛び出しそうになる薔薇。それを直す仕草が自然でカッコよかった。効果音でいうと「キュッ」。


◎制服ウテナと若葉のやりとり、涙出た。


◎決闘が終わるたび舞台に増えていく薔薇の花びらを、お掃除しないまま最後までいくの良かった。西園寺、幹、樹璃、ウテナ、冬芽、それぞれみんな戦ったものがあって、場面が変わったら終わるものではない感じというか。


◎冬芽様はどちらのコンタクトをお使いなのかな。


◎アドリブ力の高い西園寺センパイw改札でブロックされる動きがリアルすぎて吹いたww


◎楽曲も好きだった。オリジナル曲覚えたい。


◎影絵少女がちゃんと飛び立ったぞ、ほんと芸がこまかいな!!

 

 


まだまだたくさん原作ファンとして嬉しい台詞や歌詞や描写があって語りつくせないです。もう一回観たい。
ちゃんと原作を、そして原作のファンを大事にしてくれた嬉しさがとにかく大きいです。平たく言うと「解釈違いがない」。
大人事情を感じる部分とか、演出家さんのドヤ感とか、そういうのもなくて、客席と真摯に向き合って下さったんだという事がとても伝わるアツい舞台でした。


本当に、あらゆるエピソードが上手に入れ込まれていました。そしてポップなコメディとゴシックなシリアスを行き来する世界観。素晴らしかったのひとことです。


ノンストップで、全員がほぼ出ずっぱりの舞台はとても見応えがありました。メリハリがしっかりしてて、集中が途切れる事なく観続けられました。


「もっと大きい劇場で再演して欲しい」とは今回お誘いくださったお友達のSさんのお言葉。本当にそう思います。


あーー久しぶりに良い2.5次を観ました!!!
もう一回観たい!!!!観られるかな!!?
ほんと、たのしかったー!!!!


世界を革命する力を!!!!!